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【五月雨忌】平成生まれの学生が書く、歌手”村下孝蔵"の魅力

どうもこんにちは。

現在大学四年のMなりです。

 

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、

今年の6月24日は、歌手 村下孝蔵 さんが亡くなってからちょうど20年となる日です。(21回忌)

 

亡くなったのは彼がわずか46歳の時でした。

 

才能に満ち溢れた楽曲や親しみやすい人柄から多くの人々に愛された彼の夭逝に、当時のファンたちは度肝を抜かれたに違いないでしょう。

のちにこの6月24日は、彼のヒット曲と梅雨という時期にちなんで「五月雨忌」と呼ばれるようになりました。

この日に合わせて今でもファンたちによって追悼イベントが行われているようです。

 

彼が存命の頃に愛されていたのは間違いないのですが、このように亡くなった後でもこれほど多くの人々に愛されているアーティストは珍しいのではないでしょうか。

 

10年前にYouTubeにアップされた彼の代表曲の1つである「初恋」の再生回数は2019年時点で2000万強に達していること、また玉置浩二さん、吉幾三さんMay Jさんなどの多くのアーティストにカヴァーされていることからも彼の"愛され度合"がわかるはずです。

 

もちろん私も彼を愛しているファンのうちの1人です。

 

亡くなってから20年経った今でも、なおファンに愛される続ける村下孝蔵さん、

そんな彼の溢れんばかりの魅力に迫っていきたいと思います。

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簡単なプロフィール

 

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彼はデビューから最期まで純粋なシンガーソングライターであり続けました。作詞、作曲は自ら手掛けており、ライブでは即興の弾き語りや、カバーをよくしていたそうです。

曲調はフォークソングであり、加山雄三さんを敬愛していたことも彼の特徴でしょう。

デビューは27歳と当時では遅咲きだったでしょうが、その時から同業者からの評価は(特にギターの腕前)高かったようです。

 

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時代背景

 

 

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彼がアーティスト人生を捧げた1980年代から1990年代はそれまでのフォークソング、歌謡曲の時代からアイドル全盛期、(ロック)バンドの台頭、ロック全盛期へと移り変わった過渡期の最渦中であり、音楽界に目まぐるしい変化を与えた時代でした。

 

アイドル全盛期でありロック台頭期であった80年代には、「松田聖子」や「たのきんトリオ」、堀ちえみ中森明菜など「花の82年組」、「少年隊」や「おニャン子クラブ」などのアイドル、「BOØWY」「チェッカーズ」「TM NET WORK」 「THE BLUE HEARTS」などのバンドが多数デビューしました。

 

1980年代のレコード売り上げを見てみると、当時のアイドル、ロックの勢いがわかります。

 

 

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出典:年代流行 一部加筆

nendai-ryuukou.com

 

 

80年代前半には、まだランキング内にフォークソング調の曲は残っていましたが、後半になるとほとんどその影をひそめていきました。

 

 村下孝蔵さんの代表曲「初恋」「踊り子」はともに1983年に発売され、特に「初恋」は売上50万枚の大ヒットでした。

しかしその後(80年代後半)は彼も時代の荒波にもまれてかCD売上という観点からは、日の目を浴びることはなくなりました。

 

されど、その後もデビューから20年近く途切れることなく従来と変わらないフォークソング調の歌を世に届けていたのです。

 

村下孝蔵さんの魅力

当時の時代の流れにあえて棹をささず、どこか異質な存在であった村下孝蔵さんの魅力の1つは、美しい日本語の歌詞と、それを際立たせる落ち着いたメロディーでしょう。

 

実は彼の曲には英語はおろか、カタカナ語すらほとんど登場しないのです。 

代表曲である「初恋」にはカタカナ語は一切登場せず、おなじく代表曲の「踊り子」にも「バス」くらいしか登場しません。

 

使う言語の種類を増やすことで表現の幅を増やすのではなく、あくまで日本語内で想像力や観察力をかき立てて表現の幅を増やしたのです。

意図的なものか否かは残念ながらわかりませんが、どちらにせよこれは並大抵なことではないでしょう。

 

おそらく彼が日本語表現力検定*1なるものを受けたら、検定協会に推薦され、検定のイメージキャラクターになっていたことでしょう。

 

そんな村下さんにあこがれてか、私自身もなぜか日常会話でカタカナ語や略語の使用は極力避けるようになりました。

 

 

多彩な日本語の表現力に対して、歌詞そのもののメッセージ自体が率直なのも彼の魅力のうちの1つでしょう。

 

これを顕著に表している例が代表曲の「初恋」のサビです。

好きだよと言えずに 初恋は

ふりこ細工のこころ

風に舞った花びらが水面を乱すように

愛という字書いてみては

ふるえてたあの頃

浅い夢だから 胸をはなれない

 

美しい比喩や絶妙な表現に注目が行きがちですが「初恋の人に気持ちを伝えられず心残り」という淡い感情が素直に伝わります。

だから自分自身に重ねて、共感しやすくなるのでしょうね。

 

 

16thシングルの「この国に生まれてよかった」の歌詞も歌詞の素直さが心に響く曲の1つです。

 我々はどうしても現状の不満にばかり目が行き、当たり前にあるものに対しての感謝の気持ちを忘れがちですが、彼は歌に乗せてさわやかに感謝の念を伝えておりかっこよいと思いました。

(メッセージ自体は、国に生まれたことに関する感謝のみではありませんが)

 

 

このようにおそらくファンは、この色あせることない美しい日本語とそれが表現する描写、メッセージに心を奪われ、今でも彼の歌の虜になっているのです。

 

20年経った今でも色あせることなく多くのアーティストにカバーされるのはそのためでしょう。

 

 

 

 

ライブ音源の歌唱力の高さも彼の魅力です。

CD音源もすばらしく幾度も聞きたいと思うのですが、ライブ音源もまた魅力があります。

 

歌唱アレンジもまたかっこよいですが、特にギターメインのアレンジは得もいわせぬ素晴らしさがあるのです。

 

 これは番組内で自身の曲や他アーティストの曲を歌った時の映像ですが、生歌とは思えないパフォーマンスを披露しています。

 

そのかっこよさに共演者の目がとろんでいることがわかります。


村下孝蔵 踊り子~夜空の星~キャラバン~初恋~ダイアナ

 

おすすめの曲3選

 

さてここから平成生まれである私が勧める村下孝蔵さんの曲を紹介します。

代表曲である「初恋」「踊り子」「ゆうこ」は除いてはあります。

 

 

村下孝蔵 おすすめ①

春雨

2nd シングル 1981年1月リリース

 

この曲はファンの中でも特に人気の曲だそうです。

私の中でも近頃最も聞く曲であり、カラオケで歌えたらかっこいいと思っている曲ナンバー1です。

イントロで心が編まれてしまいます。

恋人との切なくやるせない別れの歌です。

 

Aメロからサビに至るまでの詞の丁寧なストーリーと、それを再現する圧倒的歌唱力が本曲の魅力でしょう。

この曲が、ドラマや映画の主題歌に抜擢されていないのが不思議です

 

ここで「春雨」の歌詞を"ストーリのよう"と評したのは曲の中にタイトルが含まれてはいない点、サビまでの詞の運び方が文学のように感じたからです。(春の雨という表現はサビ前にさらっと使われている。)

 

このようなタイトルのつけ方は珍しくはありませんが、彼の有名作品の多くにはサビにタイトルが含まれていたため不思議に思いました。

 

 

 

 

 出だしの「心を編んだセーター…」という絶妙な表現で、私の心をわしづかみ。。。

私自身の唯一の青春時代であった中学時代を思い起こし、何度もその歌詞、メロディーをかみしめました。

 

CD音源ももちろんおすすめですが、ライブ音源も圧巻です。

 


村下孝蔵 『春雨』

GOLDEN☆BEST 村下孝蔵ベスト・セレクト・ソングズ

GOLDEN☆BEST 村下孝蔵ベスト・セレクト・ソングズ

 

 

 

 みなさまもぜひカラオケで歌ってみてください。

 

春雨

春雨

 

 

 

村下孝蔵 おすすめ②

 

陽だまり

12th シングル 1987年 9月21日リリース

 

この曲は、40代、50代の方にはドストライクであろう、「めぞん一刻」のopです。(私はマンガだけ読んだ。)

めぞん一刻の内容を知っていると、より歌詞の良さが伝わるに違いないでしょう

 

 今まで私が聞いた彼の作品の中では珍しく、かなり明るい曲調になっています。

タイトルにふさわしく、期待と希望に胸を膨らませた若者の純粋な明るさを表した作品です。


陽だまり めぞん一刻 Live

 

この曲は、初心に帰りたいときに聞くと良いでしょう。

特に朝に聞くと、前向きな気持ちになり、日々の生活の陰鬱さを霧消してくれます

 

 

 

 

明るい曲調という点が他の曲と一線を画していますが、歌詞に関してもサビまでの情景描写がかなり長く具体的という特徴があります。

 

蝉時雨遥か すだれ越しに 水を打つ夏の夕暮れ

石が川面をはねるように ときめいた君を想って

陽炎がゆらめく街 この場所から遠く空を見る

 

上記はAメロですが、このようにかなり丁寧な描写が続きます。

 

「君を想う」という前向きさから、目に見えるすべてのものが輝いて見えるのだろうと勝手に想像。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村下孝蔵 おすすめ③

 

 

りんごでもいっしょに

19th シングルB面 1994年7月1日

 

 この曲は、何かを頑張りすぎて疲れているときに聞いてほしい曲です。

歌詞から浮かんだ情景は、仲睦まじい老夫婦が縁側でゆったりと語り合っている姿でした。

 

夕焼け 本当にきれい

りんごでもむいてあげる

なんだか疲れているみたい

笑ってよ いつもみたいに

Aメロです。

良いですね。(語彙喪失)

この語り掛けるような歌詞に、甘い村下さんの歌声が合わさり極上なリラックスをすることができます。

 

 

 

大学生の今でも心にしみたので、今後年を取るにつれてよりその味わいが深まる気がします。

 

残念ながらネット上に本人歌唱の動画がなかったので参考動画はございません。

その点はご了承ください。

 

ラインミュージックに登録すれば村下孝蔵さんの作品のほとんどが聞けるのでよろしかったら登録してみてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回紹介した3つ以外にも多くの素晴らしい曲があります。

もし興味を持っていただけたなら、紹介した曲だけでなく他の曲も聞いてもらえると幸いです。

私の他のおすすめは、村下孝蔵さんが一番好きだったといわれている「ロマンスカー」と「北斗七星」「きっといつかは」です。

 

 

 

最後に

 

テレビやラジオなどでよく「昭和歌謡曲、ポップスメドレー」など名をうった

番組が多く提供されています。

しかし、放送されるのは、有名なシーンの焼き直し、平成生まれの私でも知っているような曲ばかりで、差別化が図れていないように感じます。

 

まあ何が言いたいかというと、「村下孝蔵さんの作品をもっと放送してくれ!!」という微力な私の我儘な主張です。

 

彼の作品には、有名曲はもちろんのこと、それ以外にもたくさんの曲に今でも伝わる魅力があります。

 

現代は、IT化が進み情報共有のスピードがけた違いに速くなったので、何かのきっかけでその村下孝蔵さんの作品の魅力(彼の魅力も)が世間に再浮上するときを願っている次第です。

  

 

この記事がSNSで拡散され、どこかのお偉いさんの目にとまるのを夢に見ています。

 

きっといつかは。。

 

ではまた。

 

 

できれば関ジャムで「村下孝蔵特集」をしてほしいです。

 

 ↓私がおすすめしたほとんどの曲が入っています。

 

 

*1:そんなものはたぶん存在しない